一般ニュース 8月2010年

25/08/10 ジェットスター航空のパイロット外部委託計画に反対−パイロット組合
25/08/10 今年末、アデレードにチャーター便を運航 − ベトナム航空
25/08/10 企業物価指数が大幅に下落 − ニュージーランド
18/08/10 ニュージーランドの国内線から撤退 − バージンブルー航空
18/08/10 カンタス航空のA380機がニューカレドニアに緊急着陸
18/08/10 昨年度の税引き前利益が3.77億ドル − カンタス航空
11/08/10 アジアの100路線への運航を計画 − ジェットスター航空
11/08/10 11月からオーストラリア線を増便 − キャセイ・パシフィック航空
11/08/10 6月のオーストラリアの貿易収支は過去最高の35.4億ドルの黒字
04/08/10 オーストラリアとニュージーランド間の運航を検討−エアアジアX航空
04/08/10 オーストラリアへの直行便の運航を模索 − 海南航空
04/08/10 シドニー線のA380での運航を1日2便に増やす−シンガポール航空

                                          

08月25日2010年 ジェットスター航空のパイロット外部委託計画に反対−パイロット組合
  パイロットたちは、パイロットの仕事をシンガポールで外部委託する計画を検討しているジェットスター航空のブルース・ブキャナン社長は辞めるべきであると指摘した。 
  月曜日、シドニーで開催された会議では、約400名のパイロットの大多数が「ブキャナン社長は信用できない」としている。 オーストラリア・国際パイロット組合(AIPA:Australian &. International Pilots Association)が主催したこの会議にはカンタス航空とジェットスター航空のパイロットたちが出席し、バージン航空、タイガー航空、エミレーツ航空のパイロットたちも参加した。 
  同組合のバリー・ジャクソン会長は、「アジアとヨーロッパの拡大路線計画の一環としての今回の外部委託提案は、オーストラリアのパイロットの雇用を脅かすものであり、廃止すべきである。 今回の会議には多くのパイロットが出席し、彼らは一同に『ブキャナン社長は信用できない』としている。 ほかの航空会社のパイロットたちも、今回のジェットスター航空のパイロットの仕事をシンガポールで外部委託する提案が、自分たちの会社にも影響すると思っている。 今回の提案はパイロットたちを、お互いの雇用を守る闘争に立ち向かわせることになる。 パイロットたちは新しく採用されるパイロットに対して、シンガポールの法律に基づいた個別の雇用契約ではなく、オーストラリアのジェットスター航空とパイロットの間で交わされた労働協約に基づいて署名するように求めている。 一部のパイロットからストライキをするべきであるとの意見が出たが、今はそのような計画はない」と話した。 
  今年、ジェットスター航空は過去最高の1億3,100万ドルの利益を計上している。 (Source: AAP, 23/08/10 "Jetstar's Buchanan should resign: pilots")
08月25日2010年 今年末、アデレードにチャーター便を運航 − ベトナム航空
  ベトナム航空は今年の末に、ホーチミン・シティーからアデレードにチャーター便2便を運航する。 ベトナムとアデレードを初めて直行で運航するこの便はBunnik Toursによるチャーターである。 使用機材はA330-200で、アデレードを11月21日と12月5日にそれぞれ出発してホーチミン・シティーを往復する。 
  アデレード空港のフィル・ベーカー社長は、「この2便のチャーター便は両都市にとって素晴らしい機会となる。 このようなチャーター便の運航は、アデレードにより多くの国際線のフライトが運航するようになる重要なステップとなる。 我々は今回のチャーター便を実現するにあたって、アデレード州政府、Bunnik Tours、我々の航空コンサルタント会社ととも努力してきた」と話した。 (Source: Australian Aviation, 13/08/10 "Vietnam Airlines to fly charters to Adelaide")
08月25日2010年 企業物価指数が大幅に下落 − ニュージーランド
  ニュージーランド統計局(SNZ)は、今年6月までの過去1年間のニュージーランドの企業物価指数(CGPI:Corporate Goods Price Index)が0.6%下落し、1999年12月までの過去1年間以来、年間としては大幅な落ち込みとなったことを発表した。 
  企業物価指数は、企業間で取引される商品やサービスの価格に焦点を当てた物価指数である。 今年4-6月期には建設関連資産の価格が少し上昇したが、プラント・機械・輸送機器価格の値下がりで相殺され、1-3月期と比べて辛うじて0.1%上昇した状態であった。 
  今年4-6月期で一番上昇したのは住宅価格の0.3%、その次は道路、パイプライン工事などのインフラ関連価格の0.1%である。 一方、一番下落したのはコンピュータ機械、家具、鉱山・採石場・建設現場で使用する機械などのプラント・機械・輸送機器関連の価格が0.15下落した。 これは主にニュージーランド・ドル高の影響によるものである。 (Source: AAP/NZPA, 19/08/10 "NZ reports biggest annual fall in CGPI")
08月18日2010年 ニュージーランドの国内線から撤退 − バージンブルー航空

  バージンブルー航空は、子会社パシフィック・ブルー航空を過去3年間に多額の赤字を出したニュージーランド国内線から撤退させ、使用している機材を国際線の近距離路線に投入することにした。 
  同社は路線ネットワークの見直しの第一段として、「ニュージーランドの国内線に使用しているB737機をオーストラリア/ニュージーランド間やアジア路線に投入する。 長距離路線子会社のVオーストラリア航空によるフィジーへの運航を休止し、その代わりパシフィック・ブルー航空が使用していたB737機で運航する」と昨日発表した。 パシフィック・ブルー航空のニュージーランド国内線からの撤退は1年半前から検討されてきており、特に昨年カンタス航空がニュージーランドの国内線を子会社のジェットスター航空に移管したことでより現実味を増していた。 一方、ジェットスター航空は昨日のバージンブルー航空の発表を受けて、年内にさらに2機のA320機を投入して、ニュージーランド国内の路線拡大を狙うことにしている。 
  バージンブルー航空のジョン・ボーゲッテイ最高経営責任者は、「ニュージーランドの人口が400万人に対して、3社の航空会社がこの市場で競争しており、パシフィック・ブルー航空が赤字体質から脱却する見込みはない。 パシフィック・ブルー航空がニュージーランド国内線から撤退することと、バージンブルー航空とニュージーランド航空によるオーストラリア/ニュージーランド間の提携とは関係はない。 今回は路線の見直しの第一段階で、東京などへの新しい路線開拓も否定しない」と話した。 
  今後パシフィック・ブルー航空は、オーストラリアからプーケット、バリ、ニュージーランドの3都市への増便を計画している。 また赤字が続いているVオーストラリア航空は、12月からシドニー/ロサンゼルス間の運航をデイリー化し、メルボルンからヨハネスブルグ、ロサンゼルス、プーケットへそれぞれ週1便増便する。 (Source: The Age, 17/08/10 "Virgin Blue to fly out of red with NZ cuts") 

08月18日2010年 カンタス航空のA380機がニューカレドニアに緊急着陸
  カンタス航空のスーパージャンボでアメリカのロサンゼルスからシドニーへ向かう旅客が、シドニーでの悪天候の為に、ニューカレドニアのヌーメアに緊急着陸し5時間の待機を余儀なくされた。 
  8月11日、オーストラリア東海岸での濃霧の予報により、乗客374名と乗務員26名を乗せたカンタス航空のA380機が、予定を変更して燃料補給の為にヌーメアに着陸した。 しかし、ヌーメア空港の旅客ターミナルがエアカレドニア航空の航空機と旅客を先に対応するため、乗客374名は機内で待機することになった。 
  カンタス航空の広報担当は、「旅客ターミナルではエアカレドニア航空の出発便の準備と旅客のチェックインが行なわれており、このフライトが出発するまで、当社の乗客374名が旅客ターミナルに入ることが出来なかった。 ヌーメア空港に着陸したのは必要な燃料を補給するためで、我々は乗客の安全を第一と考えている」と説明した。 
  ヌーメア空港に到着して5時間後、旅客は機内から出ることを許可されたが、旅客ターミナルでそれから3時間さらに待つことになった。 このような状況をさらに複雑にしたのは、A380機の乗務員の勤務時間が規定を越えてしまった為に、このままA380機を継続して運航出来なくなり、カンタス航空は乗客374名をシドニーに連れて帰るためにB747の臨時便を出した。 QF12便のA380機は今夜6時15分に予定より12時間遅れでシドニーに到着する。 (Source: The Age, 11/08/10 "Weather warning forces Qantas A380 down in Pacific")
08月18日2010年 昨年度の税引き前利益が3.77億ドル − カンタス航空
  カンタス航空は昨年度(2010年6月期)の利益(税引き前)が3億7,700万豪ドルになったと発表した。 
  貨物の取扱量が7%増加し、37億ドルの現金があり、すべての部門で利益が出ているが、利益は前年度より11%減少した。 子会社の格安航空会社ジェットスター航空は生産量を8%増やし、利益も過去最高の22%増加した。 
  同社のアラン・ジョイスCEOは、「市場が安定的に改善してきた。 今年度上期の旅客の予約状況は昨年度同期より上回っており、グループ全体の生産量も昨年度同期より9.6%増えることになる。 国内線も国際線も利益の増加を見込んでいる。 このままの状況が続けば、今年度上期の税引き前利益は昨年度同期より増えることになる。 燃料価格の変化、為替レート、市場の状況などが利益に直接的に影響する。 現在の不安定で不透明な航空業界で、正確な利益予想をするのは不可能である」と話した。 (Source: Travel Today, 12/08/10 "Qantas turns in A$377m before-tax result")
08月11日2010年 アジアの100路線への運航を計画 − ジェットスター航空
  ジェットスター航空はアジアでのネットワークを構築するために、シドニーやオーストラリアのほかの空港からシンガポールへの運航を検討している。 またオーストラリアから中国への直行便の就航も視野に入れている。 
  しかし、同社のブルース・ブキャナンCEOはAustralia Pacific Aviation Outlook Summitでのレポーターに対して、「最優先するのは、現在我々のハブ空港があるシンガポールから成長しているアジアの短距離路線のネットワークの構築である。 東南アジアで上位100路線に就航する野望を持っている。 また中国への増便は、新しいハブ空港を構築するためにも要となる。 メルボルンとケアンズからニュージーランドのオークランドへの就航が決まり、2012年半ばからB787機の受領が始まりだしたら、ヨーロッパや北米への運航も開始したい」と話した。 (Source: Travel Today, 05/08/10 "
Jetstar plans 100 Asia routes")
08月11日2010年 11月からオーストラリア線を増便 − キャセイ・パシフィック航空
  キャセイ・パシフィック航空は今年上半期の旅客数と売り上げが改善し、利益が8倍となったことで、オーストラリア線を強化する。 
  同社は昨日、今年11月からパース線、ブリスベン線、ケアンズ線、シドニー線を増便すると発表した。 香港からオーストラリアやニュージーランド行きのプレミアム・クラスの旅客数は、景気後退以前の水準にはまだ戻っていないが、ブリスベン線やパース線は予想以上の業績であるとしている。 
  同社のデービット・ベル広報担当は、「オーストラリアで5%以上のマーケットシェアを持つキャセイ・パシフィック航空は、11月15日からシドニー線を週4便増やして1日4便体制にする。 パース/香港線も11月16日から3便増便して週10便とする。 ブリスベン/ケアンズ/香港便を11月21日から1便増やし、これによりケアンズ線はデイリーとなり、ブリスベン線は週11便となる。 (Source: The Australian, 06/08/10 "Cathay Pacific to expand Australian services")
08月11日2010年 6月のオーストラリアの貿易収支は過去最高の35.4億ドルの黒字

  6月のオーストラリアの貿易収支は資源輸出が増えたことにより、過去最高の35.4億ドルの黒字となった。 
  オーストラリア統計局が発表した統計では、6月の輸出額が7%増加し、輸入は横ばいとなっている。 この35.4億ドル(季節調整済み)の黒字額は、エコノミストたちが予想していた18億ドルの約2倍となった。 今年4-6月の3ヶ月間の貿易黒字の合計が66.3億ドルとなり、1-3月の3ヶ月間の貿易赤字の合計は32.9億ドルとなっている。 
  6月の輸出額の増加は、金属鉱石と鉱物の輸出額が23%増えたことが大きく貢献し、特に鉄鉱石と銅鉱石が増えている。 石炭輸出額も輸出量が増えて15%増加した。 農産品も綿花の輸出量が111%増えるなどして、全体的に6%増加した。 一方、輸入は全体的には横ばいで、玩具・書籍・レジャー用品が6%増えたが消費財全体では1%の増加に留まった。 しかし、家電は9%、企業が使う資本財は3%とそれぞれ減少している。 (Source: ABC, 04/08/10 "Trade surplus surges on resource boom")

08月04日2010年 オーストラリアとニュージーランド間の運航を検討−エアアジアX航空
  長距離路線を運航するエアアジア X (AirAsia X)航空がオーストラリアとニュージーランド間を今年末までに運航を開始するかもしれない。 これによって、すでに激化している同路線の競争がさらに増すことになる。 
  マレーシアの格安航空会社で、リチャード・ブランソン氏が率いるヴァージン・グループが10%の株式を保有するエアアジアX航空は、オーストラリアのゴールドコーストとパースからニュージーランドのオークランドかクライストチャーチへの運航を検討している。 
  エアアジアX航空のAzran Osman Rani最高経営責任者は、「もし、バージンブルー航空とニュージーランド航空が今年の5月に発表した利益を分配するなどの提携申請が許可され、両社の便数が削減されれば、エアアジアX航空にとってこの路線に参入できるチャンスが生まれるかもしれない。 しかし、我社の16%の株式を保有するエアアジア(AirAsia)航空は、『オーストラリアとニュージーランド間の運航は、すでに十分な輸送供給量がある』として、運航には慎重である」と話した。 (Source: The Age, 28/07/10 "AirAsia X eyes NZ route")
08月04日2010年 オーストラリアへの直行便の運航を模索 − 海南航空
  中国の海南航空(Hainan Airlines)は、親会社がオーストラリア市場に2億USドルの投資をしようとしていることから、北京と上海からオーストラリアへの運航の可能性を模索している。 
  同社の親会社HNAグループは、最近オーストラリアの港湾事業の共同入札に参加しており、航空業界、サービス業界、観光業界への投資も視野に入れている。 
  HNAグループのすべての幹部318人が投資の機会を探るために明日シドニーに到着し、オーストラリアの主要閣僚と会談する。 その際にはオーストラリアへの直行便の運航が主要な議題となる模様である。 HNAグループは、68機の航空機を保有しカンタス航空やエミレーツ航空などにリースしている香港の航空企業の主要株主でもある。   HNAグループのアダム・タン取締役は、「我々はアジア・太平洋地区において長期的な見地からの投資を考えている。 オーストラリアは我々の世界拡大戦略の要である」と話した。 (Source: Travel Today, 26/07/10 "
Hainan Airlines plots Aussie presence")
08月04日2010年 シドニー線のA380での運航を1日2便に増やす−シンガポール航空
  シンガポール航空は、10月31日からシンガポールとシドニー間のA380機でのサービスを1日2便に増やす。 
  同社の471席仕様のA380機が現在運航している278席仕様のB777-300ER機と入れ替わる。 現在の1日4便の運航体制は維持する。 同社は日本への便数も増やし、東京の羽田空港へ10月31日から1日2便で運航を開始する。 (Source: Travel Today, 23/07/10 "SIA doubles A380 services to Sydney")